エルドアン王朝の蠢動か、オスマン帝国再興か🇹🇷⑥-1(失敗した『ユーフラテスの盾』🇹🇷と米軍の迷走🇺🇸)
下の子が胃腸炎になったり家族全員がもらったりしていて更新できなかった間も事態がどんどん進んでしまいもうお手上げ状態です🙋
すでに、少し前のことになりますが、エルドアン大統領から、トルコ軍はManbij方面に戦線拡大する意思のあることが発表されました。
Afrin攻略から始まりましたが、今回の『オリーブの枝』作戦は、(去年の今頃一生懸命やっていたけれど事実上失敗した)『ユーフラテスの盾』作戦の焼き直しだということが明らかになりました。
(ユーフラテス川の西側〜イラク国境までのYPGも一掃するとか言ってるけど、多分アメリカの武器供与を辞めさせるために吹っ掛けてるだけだと思う😅)
これは2016年時点くらいの古い地図になりますが、この地図で黒=IS、赤=YPG、緑=反体制派で、RaqqaとMosulを通る青いラインが川、ラッカを通る方がユーフラテス川で、モスルを通る方がチグリス川になります↓。
『ユーフラテスの盾』作戦というのは平たく言うと、
「ユーフラテス川よりも西側にはYPGは入ってくるな!😡😡😡」
という作戦でした。
が、トルコ軍の進軍が難航している間にManbijというユーフラテス川の東側の町をYPGによって陥されてしまい、現在まで占領を許してしまっている。というトルコとして非常に由々しき事態になっており、アメリカの
『クルド人への武器提供辞める辞める詐欺』(なんと、最近ではトルコーシリア国境の警備を任せるとか言いだしていた😱😱😱)
と相まって全トルコ国民が憤慨していた模様です。
エルドアン大統領の独裁者イメージ(中東左翼&西側のプロパガンダ)と相まって、
「侵略😡」
って印象がありますけど、PKKはトルコ国内で30年間に一万人も民間人を殺戮しているテロリストグループなので、『普通の』クルド人も含めて(PKKシンパは除く)、トルコ国民にとっては一番の安全保障上の懸案事項。民主主義で選ばれた大統領としては対処せざるを得ない部分でもあるわけです(実際、エルドアンさん大嫌いなトルコの野党CHPもYPGへの介入には賛成)。
2016年8月から始まり2017年3月末に終わった『ユーフラテスの盾』作戦のManbijを巡る話はかなり混線しており、今回の『オリーブの枝』作戦の元ネタでもあるので参考になるかと思い、今日はまずその話から入ります。
すごく簡単にすると、
①ユーフラテスの盾作戦でトルコ軍とFSAが国境から南下しManbijを目指す間に、
②SDF(クルド人テロ組織YPG主体)がユーフラテス川を渡河してManbijを占領、
③追いついたトルコ(+FSA)が怒ってYPGと一触即発(実際は一瞬交戦状態)に。
④トルコとの全面衝突を避けるため(?)、YPGはロシア+アサド軍にManbijを明け渡すことを発表(2017/3/2)↓。
(引用元のDAILY SABAHは結構有力なトルコの政府寄りメディア)
SDF=YPGの本部はロシア、モスクワですからね。
分かります😓
って思ってたらその噂に対してPentagon(米国防省)の
「そんなの聞いてない😱」
というお声↓(@2017/3/4)。
ロシアはManbijのSDFをちゃっかり空爆し、何故か米軍の将校が
😨「ロシアはISを空爆してるつもりだったはず」
と火消しする始末↓で、とにかく情報が錯綜し、緊張が高まっていたんです(2017/3/2)。
その後、アサド=ロシアが入って陣地交換になるかと思いきや、2017/3/6の時点でロシアの提案を却下してそのまま米軍とともに占領継続が決定↓。(ヤヤコシ😫)
どういうことかをレトロスペクティヴに考えると、
という背景があり、
- YPGはアサド政権と直接対峙せず、戦局は住み分けしていた(必ずしも敵ではない)
- 今回(『オリーブの枝』作戦の応戦時)もYPGはアサド政権に援軍を依頼
ことから、アメリカの支援を受ける武装組織SDFの司令部であるYPGはManbijをロシアに渡すつもりだったけれども、それを事前に知った米軍が慌てて却下したということかなと思います。
そして今回明らかになったのは、米軍の特殊部隊がYPGの腕章を付けて実戦に参加していた件。
しかも、AfrinのYPG司令官はAfrinにアサド軍の支援を要請(いつものアレ)。
実は、その5日前には
「Afrinは誰にも渡さない😤」
とかって息巻いてたらしいですよ。この指揮官↓。
こういうの見ると本当、クルド人ってどうしようもなさではアラブ人と全く同じ。場当たり的以下のgdgdだし、言ってることが最初だけ威勢が良いのも、本人は過去の発言とか全然気にしてないのも本当、見てるだけで疲れる😱
気になることは
- YPGの指揮官がブレブレ(平常運転)
- アメリカはイランの影響力増大を嫌って国連仲裁によるアサド政権退陣を国益としているのに、YPGは明らかにアサド政権(というよりアサドの後ろ盾のロシア)と通じている
- YPGの行動、声明と米軍のそれの食い違い、また、シリアの現場士官・将校とPentagonの出す声明が、齟齬があったり相反したりということがあまりに多い
→米軍大丈夫か?😱
というのが素人目には一番の感想です。
こちらのNY timesの記事でも
『mixed message』
と書かれていますが、国務省と国防省、国防省の中でも人によって言ってることがてんでバラバラで何が言いたいのか(したいのか)さっぱり分からない。
“What we don’t want to do is leave a mess,” General Votel said, something “worse than what we found.”
You know what, YOU ARE THE ONE that makes a mess😂😂😂
アメリカ人ってマジでセンスがないのかわざと物事を引っ掻き回して話をややこしくしてるのか、判断に苦しむ😂😂😂
このアメリカ人も、偉そーにしてるけど、かなりお間抜け😂
(もしくはすんごい性悪😱)
多分、何がしたいのかよく分からないって言うよりどっち行っても最悪だから最悪を避けていたらますますこんがらがってきたっていう感じなのかなぁと思いました。
次は外国勢力とその介入意図について書きます〜
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