コンサバ主婦のひまつぶし

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ロシアのウクライナ侵攻まとめ⑤(習近平の一帯一路⑥ウクライナとトルコの両掛け:日曜スクープ2022/4/3小泉悠、河野克俊幕僚長、遠藤誉)

4月3日付の『日曜スクープ』という報道番組↓がとても面白かったので

youtu.be

一帯一路における、チャイナの両掛け(陸路のルートがトルコ経由とウクライナ経由の二股になっている)と合わせてウクライナでの戦争の終わり方について少し考察してみようと思います。

本当、めちゃめちゃ面白かったので是非観てください!

 

 

 

ウクライナは一帯一路における、チャイナのヨーロッパ最大拠点

以前このブログで習近平の一帯一路についてシリーズで主にチャイナの両掛けのうち、トルコを経由する中央アジアルートを中心に書いたのですが、むしろウクライナの方が一帯一路のメインルートなんですよね。

ウクライナ方面からの発信でよく、

ウクライナは東欧のシリコンバレーと呼ばれていて〜〜〜」

とか言われていますが、別に特にウクライナ人が優秀だからとか為政者が偉大だからでもなんでもなく、地政学的な特性(チャイナから見るとウクライナヨーロッパ大陸の付け根に当たる)に注目したチャイナがバカスカ投資しまくってこの10年足らずで急速に開発が進んだ結果、東欧諸国からエンジニアが集まってきたというのが真相らしい。

ウクライナ人にもたくさん優秀な人がいるのは事実だろうし、中華資本の投資が潤沢で特にキーウは東欧の中でもかなり金回りが良く、そういう方がウクライナに留まりやすい、頭脳流出しにくい環境だったんだろうと思います。

遠藤誉所長「習近平は、プーチンにおこです😡」

ウクライナの貿易収支のナンバーワンは中華様。

習近平氏は自ら手塩にかけてじゃぶじゃぶお金をつぎ込んで、一帯一路の最大投資先として開発してきたキーウの街の権益を空爆と砲撃でぐっちゃぐちゃにされて大分キテるらしい。

ただ、近平さんはプーチンの子分みたいなところもあるから怒ってるけどあんまり強く出られないんだろうなと思われる。(この辺は近藤大介先生がAbemaの番組でおっしゃっていた気がする)

 

2013年締結の中国ウクライナ友好協力条約:「チャイナはウクライナを核から守る」

遠藤先生によるとウクライナの一帯一路参加に先立って締結された中国ウクライナの友好協力条約に

「チャイナはウクライナを核の脅威から守る」

という項目があるらしく、ロシアはウクライナで核を使わないだろうとのこと。

ロシアはチャイナに経済(SWIFT排除されてしまったので国際取引は大体中華元決済)もインフラ(例えば、半導体も自前で作れないのでロシア産のスマホには中華の半導体が入っているらしい)も完全に依存しているのでチャイナの意向に完全に背くことは難しいだろうと。

 

キーウ陥落はチャイナの欧州最大の権益の消失を意味する

河野幕僚長は

まさか『ロシアの』核の脅威から守ることになるとは2013年当時の習近平は考えもしなかったでしょうけどね

とおっしゃっていましたが、チャイナにしてみれば、ウクライナが消失して中華の権益が全てロシアに国営化されてしまうと丸損です。

キーウ陥落(ウクライナの国体喪失)はチャイナも許容不可能でしょうし、小泉悠さんは東部ウクライナドネツク・ルハンスク(ルガンスク)のある程度プーチンがロシア国民に示しがつく街をおとした段階で手打ちになると予想されていました。

 

両掛けのもう一端、トルコとの協調は?

こんな感じで、一帯一路は陸路が二股に分かれていて、地中海に出るルートは本当はトルコを通っています。(こういうところが不正確なの、日本人の病的な地政学音痴の賜物って感じする)

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怒り心頭なのにプーチンにビビってる優柔不断な習近平さんはのらりくらりと様子を伺っていますが、独断専行上等な強気のリーダー、エルドアン大統領率いるトルコは既に停戦仲介に乗り出しました。

この停戦仲介にチャイナが乗ってくれば、かなり劇的に停戦になるのではないかなと淡い期待をしてしまいます。

トルコのチュヴシュオール外相が北京に行き、習近平主席が訪トルコ(皇帝様なので、本人的には北京に呼びつけたいだろうけど)、なんてことになればかなり停戦は現実的になると思う。

イスタンブールでゼレンスキー大統領とプーチンが直接協議する、というトルコ側の情報もありますが(わたし的には望み薄だと思うけど)、そこにさらに習近平も同席でイスタンブールで停戦協議、とかなるとかなり本気で停戦かもねという感じがします。

 

 

停戦協議にNATOは蚊帳の外

というか、バイデン大統領がゼレンスキー大統領(というよりウクライナ全体)に信用されてないなという印象。

開戦時の

ウクライナは「孤立無援」 大統領 写真1枚 国際ニュース:AFPBB News

「敵は四方八方から攻撃してきており、我々は孤立無援で戦っている。誰も共に戦ってくれる国はないようだ」

という悲愴なコメントに全てが現れているよね。

「あのジジイは、頼りにならない」

と。

バイデンの外交センスェ

バイデンが大統領になった時、アメリカの政治評論家だったかが

「バイデンは40年間上院の外交委員会で活動してきたが、彼の外交的な方針・決断は全てのターニングポイントで、全て間違っていた」

って言ってたのを聞いたことがある(英語で聴いたので英語で覚えてる)んだけど、マジでバイデンの外交センスはヤバい中のヤバいです。

バイデンのヤバいところは、さらに、自分は『外交のスペシャリスト』って思ってることなんだわ。↓

外交経験自負も「誤った開戦」<米大統領選 バイデンの戦い 下>:東京新聞 TOKYO Web

ファーーーー

イッチバン最悪な人が大統領の時にイッチバン最悪な事態になってしまったとしか言えないわ。

 

だけど、バイデンの演説はマジで田舎の人のいいおじいちゃんって感じで好きです。

あの南部訛りと勢い余っちゃう暴言(撤回しない)が堪らないです。

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