イラン、トルコ、サウジの関係と中東の法則
今のところわたしが理解している現在の中東のまとめ。
現状分析
Post Pax Americana(アメリカ覇権の終焉後)の中東覇権の奪い合いが第二ラウンドへ(第一ラウンドは『アラブの春』?)。
サウジとイランがペルシャ湾を奪い合う一方で、トルコは漁夫の利を狙う。
カタールはトルコの覇権の足場であり、ペルシャ湾の覇者が決まった後にもおそらく杭や棘のように残る。
中東の法則
- 利害に絡むと全員が嘘を強弁する
→強弁した者勝ちみたいな勢いだけど、結局は軍事力が強い方の言い分が通る。
- 圧倒的大国が存在しない結果、全員が拒否権を持ってしまう
→話がまとまりそうになると、ガラガラポン(都合が悪いと思った誰かが拒否権を発動)
- 地域大国でも、国外の紛争処理や対外覇権に乗り出せるほどの国力はない
→国外に乗り出すと国内の火種(どの国家も基本的に民族・宗教・言語のモザイクを抱えている)を抑えられずに自滅する
→キーポイントは、指導者が自壊せずに覇権を維持し続けるギリギリのラインを見極められるかどうか。
- 或る国が勝ち始めると、あぶれた方の人たちが相手の国内の火種に火をつけて回る。
→ あぶれた方の人たちを巧く納得させられる国が今のところない。