トランプのアメリカ大使館エルサレム移転はロシアゲート隠し🇺🇸🇷🇺
子供達が風邪ひいたり自分が移ったりでご無沙汰しておりました。
降って湧いたようなタイミングでのトランプのアメリカ大使館エルサレム移転。
わたしなりの理解を解説しておこうと思い久しぶりに書きます。
なんでこのタイミングで?
って疑問に思われている方もいるかもしれませんので簡単に解説します。
アメリカ人は頭の構造が単純なので、深く考えると分からなくなります。
政権発足当初からロシアの選挙介入問題と支持率低迷に悩むトランプが、中間選挙が迫ってくるタイミングで元閣僚のフリンが司法取引に応じて有罪証言をし、尻馬に乗って(ここがトランプのおバカなところ)Twitterで
「あいつが悪いことしてんの知ってたからクビにした😎」
発言↓。
その後火消しに躍起になっていましたが、これは完全にトランプの自爆です。
あちゃー💣💣💣
どういうことかというと、一
フリンがロシアに内通していたことを知って、フリンを解任するのと同時に身内だからと当時のFBIコミー長官に捜査打ち切りを頼み、応じないコミー氏をクビにした捜査妨害の疑いが濃厚になってしまったからです。
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ムハンマド皇太子🇸🇦のご乱心とマクロン🇫🇷の大ハッスル💪💪(レバノン🇱🇧ハリリ首相とイラン合意)
クルド国家は実現しない⑤🇮🇷(イラン-イラク国境、クルド地区の地震)
クルド問題について書き始めたらその日にクルド人居住区に地震が起こってしまい、踏んだり蹴ったりでごめんなさいと思いながらも初志貫徹😓
この度被災された地域にお住いの方にお悔やみ申し上げるとともに、一日も早い復興を願います。
さて、この記事↓を書いた時にも書いたと思うんだけど、クルド人というのは山岳民族なんですね。
彼らの住んでいるアナトリア半島の付け根〜イラク北部〜イランの辺りというのは結構険しい山になっており、新期造山帯で地震が多いんです。
(さらに、イラン全体〜アフガニスタン〜パキスタン〜インド北部〜チャイナの南部(ヒマラヤ山脈周辺)など、ユーラシアの中部は新期造山帯が広がっています。)
最近でも、2011年10月23日のトルコ東部地震、その余震と思われる同年11月9日のトルコ東部地震、2012年8月11日のイラン北西部地震(これはアザリー人居住区のアゼルバイジャン州)などがあったようです。
今回の地震の震源地、及び震度分布はこんな感じだったらしいです。
まさに国境付近の地震ですね。
死者は15日現在のロイターによると、イランで450人以上、イラク側のクルド人自治区では7人亡くなったとのこと。
写真は14日の朝に被災地入りするロウハニ大統領↓。
小さいおじちゃんなのでもみくちゃにされていますが、白いターバンがロウハニさんです。
支援物資が遅いといって被災者が怒りをぶつけているようです。
山がちでトラックなどが 入りにくく(地震で山崩れとかもありそう)実際に遅れていることもありますが、
「クルド人だから放って置かれている」
という被害妄想もあるらしい(高橋和夫先生談)。ロウハニさん、大変です。
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クルド国家は実現しない④🌞(クルディスタンのバルザニ独裁政権、バルザニスタンとは?)
クルドの旗ってまだ絵文字にないんですね。さみしいな😢
地震のことを書きたいので、クルディスタンの中の人について書いておきます。
Twitterのrecommendを辿って拾っただけですけど、クルディスタン地域政府が民主主義とは呼び難い極度の縁故主義…というか、バルザニ一族の独裁政権だという噂の真実味が見えると思います。
まずは先日クルディスタンの大統領?を退任したクルディスタン民主党(民主党っていう名前が既にヤバイよね😂)の党首、マスード・バルザニ氏。
なんか幸薄そうな顔してます😂
前バタトルジさんみたい😂
クルディスタン地域政府のNSC(国家安全保障会議)の議長、マスルール・バルザニ氏。ヘッダーは山岳民族であるクルド人の母なる山々でしょうか?綺麗ですね。でも寒そう⛄️
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クルド国家は実現しない🇹🇷③(トルコ・エルドアン大統領の対クルド戦略)
クルド人はトルコ・シリア・イラク・イランの四カ国に分かれて住んでいますが、クルド勢力というのはざっくり分けると
の二つに分かれます。
エルドアン大統領のクルド戦略は結構シンプルで、
①クルド国家は承認しない
②共産主義勢力は潰す
の2点です。
エルドアン大統領は常にシンプルなんですが、シンプルすぎて大前提が理解されていないのが残念なところ。
彼はイスラム主義者であり、イスラム的公正を謳うトルコの政党、公正発展党(AKP)の党首です。なので、
クルド人であろうと、アラブ人であろうとスンニ派ムスリムは同胞として受け入れる
というのが前提になっているんです。
これを理解していると、エルドアン大統領の対クルド戦略、更には現在行われている中東再編のやり方も理解しやすいと思います。
シリアに置けるエルドアンとオバマのにらみ合い及びロシアの絡みについては↓
中東再編の簡単な構図については↓
そもそもクルド人問題って何?ってことへの概略は↓
をご覧ください。
尚、わたしは、『彼が正義』だと思っているわけではありませんが(わたしは、そもそも唯一絶対の正義など存在しないという立場)、エルドアン大統領は偉大なリーダーであり、個人的にエルドアンさんかっこいい💖と思っています(後、西側メディアのエルドアン叩きに多少反感も持っている)ので、少々トルコ=エルドアン寄りの発言が多くなっております。
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クルド国家は実現しない🇹🇷②(シリア民主軍のラッカ制圧、2017/10/31 #primenews 吉岡明子)
今日はこのエントリーの続き↓です。
konsabashufu.hatenablog.com
ラッカを『解放』した
ということでBSフジのプライムニュースで特集があったのを動画サイトで観ました。
ゲストは軍事ジャーナリストの黒井文太郎さんと中東研究者の吉岡明子さん。
全然国際情勢がわかってない外交専門家の宮家邦彦氏もいましたが、本気でいらないですね。(メディアは、一事が万事適当なことしか言わないこの人をテレビに出すのを止めて頂きたい。保守媚びもうざったいしいつまで80年代に生きてんだ?って感じです。)
まずは、シリア民主軍というアメリカ謹製の共産主義ゲリラとトルコのクルド人ゲリラ=クルド労働者党(ソ連謹製の朝鮮労働党の姉妹組織です💁)などについて書いたこのエントリーをどうぞ↓。
クルド人はそもそもトルコ・シリア・イラク・イランの四カ国に分かれて住んでいて、山岳民族なので谷ごとに方言があったり、書き文字もアルファベットとアラビア文字があったり、宗教もスンニ派ムスリムが主だけれどもイスラム以前からの古代ペルシャのゾロアスター教みたいなの(ヤズィーディー教)も残っており、なかなか民族としての統一的な概念の醸成は難しいということです。
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クルド国家は実現しない🇹🇷①(エルドアン大統領の国連総会演説とクルディスタン独立国民投票)
9月の終わりに書きかけて放置していたクルドの話。
当Blogは中東ヲチBlogでもありますので初心に帰って(?)
まずは現代中東の『国盗り物語』、
トルコの斎藤道三ことエルドアン大統領の国連総会の一般討論演説から。
◉西側世界におけるイスラム教徒へのほとんど虐めのような偏見と疎外、差別に対する抗議
◉トルコは世界16位の経済規模に過ぎないが、上位の国と比べても非常に多くの国際貢献をしていること
◉320万人に及ぶシリア・イラクからの難民を受け入れ、難民支援・国境警備などにトルコ一国で300億ドルの負担をしていること、及び、EUがトルコに支援金を払うと約束したにも拘らず、その負担への対価を払わないことへの糾弾(①)
◉トルコがISを掃討した地域に1万4000人のシリア人が再び暮らせるようになったという軍事的な成果の強調(②)
◉イラクのクルディスタン地域政府のイラクからの独立は地域の新たな不安定性をもたらし、紛争を激化させる恐れがあるため止めるべきだという主張(③)
◉カタール危機について、カタールへの経済制裁が早期に解かれるよう、クウェートのサバハ首長と連携して取り組んでいること
◉アブハジア・南オセチアなど南カフカスの安定への祈り、また、ロヒンギャに至るまでのムスリムに対して「兄妹・姉妹よ。あなたたちのことをトルコは決して忘れてはいない」という呼びかけ
これだけの内容の濃い演説でトータル17分。
なんて演説巧者なんでしょう💖
(軍隊がまるで使い物にならない某国の首相の「皆さ〜ん、あそこのあいつがあんな悪いことしてま〜す!」というエンガチョ演説とは大違い😂彼が悪い訳じゃないけど😂)
コメント欄も熱いです。
not a perfect leader, but probably the best at that meeting of puppets, dictators, monarchs and suck-ups. To be fair he spoke truth too (uncommon at this type of meeting)
完璧な指導者ではないが、この会議に集まる全ての傀儡・独裁者・王族・くそったれの中で最もましな人物であり、公平に見て、彼は真実を語っている(この種の会議では珍しい)
本当に素晴らしい演説だったのに、会場に空席が目立つのが残念。
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