今日はこのエントリーの続き↓です。
konsabashufu.hatenablog.com
ラッカを『解放』した
ということでBSフジのプライムニュースで特集があったのを動画サイトで観ました。
ゲストは軍事ジャーナリストの黒井文太郎さんと中東研究者の吉岡明子さん。
全然国際情勢がわかってない外交専門家の宮家邦彦氏もいましたが、本気でいらないですね。(メディアは、一事が万事適当なことしか言わないこの人をテレビに出すのを止めて頂きたい。保守媚びもうざったいしいつまで80年代に生きてんだ?って感じです。)
まずは、シリア民主軍というアメリカ謹製の共産主義ゲリラとトルコのクルド人ゲリラ=クルド労働者党(ソ連謹製の朝鮮労働党の姉妹組織です💁)などについて書いたこのエントリーをどうぞ↓。
クルド人はそもそもトルコ・シリア・イラク・イランの四カ国に分かれて住んでいて、山岳民族なので谷ごとに方言があったり、書き文字もアルファベットとアラビア文字があったり、宗教もスンニ派ムスリムが主だけれどもイスラム以前からの古代ペルシャのゾロアスター教みたいなの(ヤズィーディー教)も残っており、なかなか民族としての統一的な概念の醸成は難しいということです。
クルド人ゲリラといえば、『女性も戦う』というのでプロパガンダとして女性兵士が大々的にフィーチャーされてますよね↓。
IS兵士がヤズィーディー教徒を虐殺し、女性を性奴隷にしたという一点をやたら強調していましたし、
IS=女性の敵、非民主的
クルド部隊=女性兵士もいる、民主的
というプロパガンダを大々的にやっているのは丸わかりです。
別にわたしはIS擁護じゃないですよ?
寧ろ、頭のおかしいカルト集団だと思ってます↓😓
だけど、実際マスコミの『クルド人は正義の味方』プロパガンダを真に受けて、既に西欧や北欧に移民していたクルド系の女の子が実際志願兵として参戦しているわけ↓。(写真はクルド系イギリス人)
「ISにクルド人同胞がレイプされている!助けてあげなきゃ!」
って、IS志願兵と同等に厨二病の(或る意味純粋な)女の子がホイホイ渡航して戦っている。
ISの『一緒にカリフ制国家を作ろう』プロパガンダを非難するメディアがクルドゲリラマンセープロパガンダをバラまいているのはダブスタじゃないの?😮って思ってるだけです。
実際はこんな共産ゲリラです↓。うら若い乙女が参加するのはISと同様危険かと😅
シリアのクルド人部隊がラッカ制圧したのと同じ頃、イラクのクルド自治区では、自治政府軍が2014年から占拠していたキルクークの油田からイラク政府軍に追い出され、バルザニ議長が退任しました↓。
www.newsweekjapan.jpプライムニュースの視聴者からの質問で、クルディスタンのバルザニ議長の退陣を受けて、
「クルド人可哀想😢イラクのクルド人とシリアのクルド人が助け合ってなんとかなんとかならないの?」
というような質問がありました。
国民国家幻想に毒されている一般的な善良な日本国民は
『民族自決』=圧倒的善
として考える方が多いのでまあ、こういう考えに至るのは自然かと思います。
が、シリア・トルコのクルド人ゲリラとイラクのクルド政府が一緒になるのは、北朝鮮と韓国が一緒になるようなものです。
イラクのクルディスタン地域政府は資本主義開発独裁国家であり、アメリカが支援するシリアのクルド人武装組織はトルコで何十年も暴れている日本の公安にもお墨付き(?)の共産主義ゲリラだということ。
クルディスタン地域政府(KRG)はバルザニ一族の開発独裁で、実質王政みたいなもの(?)なので、すごく極端に言えば、日本共産党が政権を取ったら天皇制・自衛隊はどうなりますか?というのに似ています。
もしもシリア・トルコのクルド人部隊YPG/PKKとイラクのKRGが一緒になったら、KRGのペシュメルガは解体、バルザニ一族の私有財産は国家所有になるでしょう。
さらにもう一つの問題は、ラッカはそもそもスンニ派アラブ人の街だということです(だからこそスンニ派アラブ人中心のISが首都と定めた)。
クルド人部隊のラッカ制圧はすなわち、クルド人共産主義ゲリラによるアラブ人ムスリム地域の占領
なんです。
日本で考えると、日本の宗教カルト(創○学会とか)が九州の主な都市を占領したところ、日本政府・自衛隊が役に立たず、カルト征伐のためにアメリカが介入し、米軍の指揮する北朝鮮シンパの共産主義ゲリラが在日韓国人救出の名目で福岡を占領みたいな感じです。
これはモメるでしょ〜😩
西側メディアは
「クルド人国家樹立に反対するトルコやイランはケシカラン!」
って気軽に言うけど、100000%モメるの分かってるクルド人問題に火を点けるのは完全にぐんぐん力をつけてきているトルコ・イランの地域覇権に対する嫌がらせでしょ???
というわけで、一週間後には早速テヘランを訪問してクルド対策を講じるエルドアン大統領↓(とにかく素早いエルドアンクォリティ🌟)
トルコのエルドアン大統領とイランのロウハニ大統領(逆光なのが残念)。後ろにいるのはイラン名物革命防衛隊でしょうか?(正装初めて見た😅)
こちらはエルドアン大統領とイランの宗教最高指導者ハメネイ師(ムハンマドの子孫?を表す黒いターバンのお爺ちゃま)↓。
エルドアン大統領は熱心なスンニ派ムスリムで、イランの首脳陣は勿論シーア派ですが、和やかに談笑しています💖
(サウジvsイラン関係なんかで「宗派対立ガー」っていう自称専門家の言説がどれだけオカシイか分かるよね😆)
このエルドアンのテヘラン訪問(10/4)から二週間ほどでイラク政府軍(イランの支援を受けている)がキルクークを奪還(10/16)し、一ヶ月もしないうちにクルディスタンのバルザニ議長が退陣(11/1)したんだから、すごいよね😅
中東の外交はまさにスピード&実行力勝負だなぁと思います。
それに比べて日本は😓
日本の政治家で中東で政治やれるのは橋下徹さんくらいでしょ?(褒めてる🙆)
次はクルドを巡るトルコの動きをまとめようかな💁
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