大統領選2020反省会その1:Shy Trumpersは健在だった?
今日はこの続きです。konsabashufu.hatenablog.com
- メルクマール4州の勝敗。
- フロリダとオハイオの勝利でトランプ当確?
- バイデンお膝元のPENを落とす?
- アメリカは連邦国家:選挙人総取りの意味
- Shy Trumpersは健在だった?
- 保守的な白人というのは、極右人種差別主義者じゃなく、ただの怖がり。
- ヨーロッパは阿鼻叫喚。
- 「ヨーロッパは『リベラル』だから反ポリコレのトランプが嫌い」ではない。
メルクマール4州の勝敗。
前回のエントリー↓でPollsで見るべき四州を挙げています。
オハイオ・フロリダ・アリゾナ・テキサスが重要。
わたしがPollsのトレンドを見るときは主にこの4州を見ています。
フロリダとオハイオの勝利でトランプ当確?
朝起きたらLIVEを観ていた旦那さんが
「フロリダとオハイオ、トランプが勝ったみたいだよ」
と言っていました。
「じゃあトランプ勝ったかもね〜〜」
と返しました。
アリゾナはバイデン、テキサスはトランプらしいですが、大勢はフロリダとオハイオの二州で決まるので、トランプが勝つ可能性は高いと思います。
バイデンお膝元のPENを落とす?
トランプの勝利宣言時点くらいでの開票結果です。(RCPから引用)
これを見ると、バイデンはお膝元のペンシルベニアを落としてるみたい↓。
トランプもイヴァンカさんもペンシルベニア大学出身とはいえ、お膝元落としてるとなると、郵便投票が開票されてもバイデンの勝利は難しいと思います。
アメリカは連邦国家:選挙人総取りの意味
日本の自称リベラルの人は、
「選挙人総取り制度は票数が反映されていないから民主主義に反する」
ってよく言ってるけど、中央集権社会主義国家の日本やフランスと違い、アメリカやヨーロッパの多くの国は連邦国家です。
一つ一つの州に州政府と議会があり、義務教育の教育カリキュラムもコロナの感染症対策も州が決めます(国は決められない)。
選挙人総取りというのは、
という州(=ほぼ国みたいなもの)の決定なので、Popular Voteには意味がないんです。
日本人が韓国の大統領に投票できますか?ってことです。
選挙人総取り=○○州の大統領
っていう意味です。
Shy Trumpersは健在だった?
Pollsを見ていて予測できないってことは、Pollsが間違ってたってことですよね。
旦那さんが言うには、選挙の世論調査はバイデン有利だったけど、マーケティング調査の一環(日用品の贔屓や買い物パターンの調査)で大統領選挙の投票先を選ぶ形式の調査ではトランプが勝ってたらしい。
一部の熱狂ファン以外は沈黙していた2016の時と違ってトランプ支持者でもそこまで隠れてる様子はなかった(Proud Boysみたいに、Proud Trumperというか)けど、
Qアノンとか世論調査陰謀論が広がっていて、世論調査にまともに答えない人が多かったのかもしれません。
人種差別問題とともに米国の分断を象徴するものとして、「Q」と名乗る人物がネット上で様々な投稿をしています。「オバマ前大統領がクーデターを企てている」といった偽情報が多いのですが、こうした陰謀論やその信者たちを「Qアノン」と呼びます。「アノン」はアノニマス(匿名)の略で、極右の保守主義者が多く分断する米国の象徴ともされています。
Qアノンは『極右の保守主義者』(これは悪口じゃない?)じゃなくて、怖がりなスピ系だと思う。
右派とか白人至上主義の文脈で語るより。メシア思想とか、ノストラダムスとかそういうオカルト系で考えた方が理解しやすいです。
保守的な白人というのは、極右人種差別主義者じゃなく、ただの怖がり。
「自分のコミュニティーに知らない人が増えると住みにくいわ」
っていう、知らない人がたまたま黒人や有色人種・ムスリムだったりするだけで、人種差別主義ってわけじゃないんだよね。
服部さん射殺とかその典型↓です。
見慣れないアジア人(不審者)が(ハロウィンとはいえ)自分の家に勝手に侵入してきてすごく怖かったんだと思う。
この事件、人種差別の文脈で語られること多いけど、gated communityに住んでるような田舎の白人のアメリカ人と知り合って彼らの感覚や考え方を知った今となっては、
「ま、そりゃ殺されるよね〜」
って思うし、撃った人の中では100%正当防衛だったと思う。
亡くなった方は可哀想だけど、見込みが甘かったというか、ちょっと軽率すぎたんだろうなぁ。
田舎のgated communityに住んでるような白人(の特に高齢層)は住む場所も生活習慣も行く教会も違うから、差別主義とかじゃないけど、ショッピングモールのレジ以外で黒人と話したことないとかザラっぽいです。
(ただ、ヨーロッパで白人のアメリカ人を観察していると、同じアメリカ人同士の黒人よりも、アメリカとオーストラリアとかの白人同士の方が仲良くしてるので人種的な親近感みたいなのはあると思う。)
ヨーロッパは阿鼻叫喚。
EuroNewsでは、在米ヨーロッパ人に選挙権があれば絶対バイデンが勝てたのにとか言っていました。
ヨーロッパにとっては、NATOに圧ばっかり掛けてヨーロッパの防衛よりも旧ソ連領域の投資=トランプタワーに色気があるトランプはあんまり好ましくないんですね。
核持ってる国(フランス・UK)はいいけど核持ってない国(特にポーランドやモンテネグロなどの対露最前線)は、心細く思っているし、
メルケル率いるドイツは
「アメリカは当てにならないから自分の国は自分で守る」
と言っているのですが、それはそれでフランスはめっちゃ嫌なんです。
ドイツが軍事力増強するとますますヨーロッパ域内ででかい顔を始めるので(ドイツ仕草)、域内大国ドイツの独善を止められない周りの小国&不倶戴天のライバルフランスは
「アメリカがしっかりしないからドイツがのさばるじゃないか!!!!!」
って思っている。
「ヨーロッパは『リベラル』だから反ポリコレのトランプが嫌い」ではない。
トランプがアレなこと言ったらメルケルさんがリベラル仕草でお小言したりしますが、はっきり言ってマクロンとか差別の塊↓(?というか、頭の天辺からつま先までエリートなので、全人類をナチュラルに見下してる)
なのでヨーロッパでトランプが好まれないのは
リベラルvs反ポリコレ
の文脈ではないです。
ロシアの脅威に関心が薄い一国平和主義のトランプはヨーロッパにとっては都合が悪いというだけ。
発言に突っ込みどころが多いのでリベラル仕草でチクチク言ってるだけです。
メルケルさんの学級委員長気質はガチですけどね。(好き💗)