アフガニスタンの新国名が割とイカしてる件。
お久しぶりです。
8/31は米軍の撤退期限でしたね!
本日9/1のBBCを観ていたら、アフガニスタンのタリバン政権が新国名を発表していました。
(不謹慎だけど、タリバンのノリノリ米軍コスプレウケる😂)
その名もIslamic Emirates of Afghanistan
日本語では、『アフガニスタン・イスラム首長国』というようです。
わたしは結構いいなと思いました。
首長国と言って一番に思い浮かべるのは
ですが、あんな感じになるんでしょうか?↓
ワッハービズムでガチガチのサウジアラビアも確か英語名称は
Islamic Kingdom of Saudialabia(サウジアラビアイスラム王国)
だったと思うのでああいうスタイルの国になるという事は間違いないでしょう。
UAEはドバイのハヤ妃のお兄様、ヨルダンのアブドゥッラー国王は東京オリンピックの開会式にもちゃんといらしていましたね。
暗い中お供も連れずにお一人でいらっしゃっていて、おもてなしってなんだっけって思いました。
でも、無事に開催できて良かったと思います。
アフガニスタンは、多数決主義の中央集権大統領制よりも、合議制首長国の方がうまく行きそう
餅は餅屋、アフガニスタンのことはアフガニスタン人(タリバン😨)に任せた方がマシなのかなと思いました。
ベストではないけれど、ベターというか。
アフガニスタンの、特にパシュトゥンはそもそも氏族間で揉めがちらしいんだよね。
もうひとつ重要なのは、パシュトゥン人が近代アフガニスタン国家の建設にどれほどの貢献をしたか、不明瞭なことである、確かに、アフガニスタンは、パシュトゥン人の王朝を媒体にパシュトゥン人が作り上げた国であるし、パシュトゥン人は今日に至るまでアフガニスタンの中核を形成している。しかし、パシュトゥン人は氏族間の反目の激しい部族で、民族として統一国家の形成過程で中核的役割を果たせるとは考えられない。パシュトゥン人と他の部族は各地の宗教指導者に率いられて国家近代化政策にたえず反抗し、アフガニスタンの代々の統治者はこれに悩まされてきた。パシュトゥン人は、共産主義支配に対する抵抗運動においても主役を演じたし、西欧的近代性とそれに伴う近代国家制度に対してもおおむね反発してきたのである。
氏族間の抗争がありすぎて王朝でも共産主義でも近代国家でもまとまれないらしい。
少数(少数じゃない)民族の問題もある
アフガニスタンは、多数派を占めるパシュトゥン(多分半分くらい)の氏族間抗争の他に、ハザーラ人、タジク人、ウズベク人などの少数民族もたくさんいます。
ヨーロッパにもアフガニスタンの難民はたくさん住んでいるけれど、少数民族がたくさんいてお互い言葉も通じないので、西洋風の議会制民主主義は無理があったというか。
タリバン政権=パシュトゥン氏族の族長による合議制政府と理解しました。
BBCの動画を観ると、
「現地リポーターがまだアフガニスタンにいる!」
ってことに驚くけれど、逆に、絶対に退避しなくちゃいけないってわけでもないんだなと思いました。
退避希望のアメリカ人も200人くらい取り残されてるらしいけど、まあ、タリバンとしても、「今すぐ取って食う」ってわけでもないんだろうな。
『穏健アピール』は見せかけというより、穏健派(ドーハのタリバン代表部)としか米軍・アメリカ政府は連絡が出来ていないから政権の実態は未知数みたい↓。
ドイツのお墨付きによるハザーラ人殺到でイランはシーア派民兵の人員補強(イランはハザーラ人の難民を対イスラム国戦の最前線に立たせてモスルを解放)、イランの戦力拡大にイスラエルはピキピキって感じでしょうか?
Iran-trained militia=アフガニスタンのハザーラ人(シーア派)難民
イラン国内だけでハザーラ人の難民が300万人もいて、困っているから、軍事訓練して使い捨ての傭兵にしているんだよね↓…。
アメリカもそれを分かってて共同作戦とかやってたんだから訳がわからない…。
音楽への禁忌意識とバチャ・バジ
訳がわからないと言えば、パシュトゥンは音楽が大好きだが、音楽を生業にするものは地獄に落ちると思っているというこのエントリーを読んで↓
私は非ムスリムの日本人として、「パシュトゥーンの音楽に対する考え方」についてどう思っているのかというと、かわいそうだなあと思っています。
というのも、彼ら、基本的に音楽が好きなんですよ。日本人よりもよほど、音楽が好きなように私には見えました。仲間で集まれば歌うし、ボリウッド映画俳優のまねをして踊ったりするわけです。カラオケに行かなくても歌えるし、ダンスを習っていなくても踊れる。日本人よりも、よほど音楽との距離が近そうに見えました。
だけど、それは善い行いではないのです。ほめられたことではないのです。
私は彼らに教えてもらった、Nazia Iqbalというアフガニスタンの歌手がとても気に入りました。みんなで、よくYouTubeで歌を聴きました。そんなときに私がいじわるで、「でもこの人も歌なんか歌って、死後どうなるんだろうね」と言うと、みんなきまって「地獄に行く」と言うのです。
そんな気持ちで音楽を聴かなきゃいけない境遇をかわいそうだと思いました。
ちなみに、音楽がなぜ悪者扱いされているかというと、音楽を聴いて興奮状態になっている間、人は神のことを忘れてしまうからだと、私はパシュトゥーンから教わりました。
ただ、私のイスラム教の知識というのは、一応井筒先生のコーランは読みましたが、専門的に勉強したわけではないので、これが一般的な解釈なのかはわかりません……。
ここ↓で書いたバチャ・バジ(タリバン御用達の女装した踊る男娼)を思い出しました。
禁忌意識があるから女装した男娼(地獄みある?)に音楽や踊りを任せるのかぁって。
例えば、女性のエロチックなダンスを厳しく禁じている反面、アフガニスタンではバチャ・バジ という少年性奴隷が公然と売春や麻薬、殺人の下手人になったりしているらしいです。
向こうの人は男性ホルモンが強いので女装(?)姿もかなり強烈😱
踊るマハラジャ、ならぬ踊るバチャ・バジ↓
タリバンも、色々厳しめのことを言いつつもやっぱり歌や踊りを賞でる習性は捨てきれないんですね〜
指揮官が男娼の取り合いして味方同士の抗争になったりするらしいですね。
まじか。
戦国武将とかもやってそうだけど、アフガニスタンの世界観ってまじで戦国時代みたいな乱世なんだろうなぁ。
アフガニスタンは、北朝鮮やキューバみたいなタイムカプセルみたいな国になるのかな…
1950年代にアフガニスタンを旅行した西洋人による記録映像↓。
昔風な暮らしや風景がそのまま保存されているところにノスタルジーを感じる!っていうので、コロナ前、北朝鮮やキューバ(実は日本も!)は西洋人に人気の観光地だったけれど、長い戦争が終わったアフガニスタンもそんな感じになるのかな。
アフガニスタン戦争って一体何だったんだろう?
ブッシュは何がしたかったの?
イラク戦争・アフガニスタン戦争って、世界一意味わかんない戦争だったよね😥
アフガニスタンは守備範囲外だったんですが、これからは近未来風大都会のドバイに加えて、スーパーレトロなド田舎のアフガニスタンの二大首長国をウォッチしていきたいと思います。
MbZに唆されてカタール断交した上に梯子を外されたMbSの話もまたしたい↓。